就職活動を進めていく過程において、どの企業の選考でも必ず聞かれるのが志望動機。
企業に正しく熱意を伝えて内定を獲得するためにも、作成スキルをブラッシュアップしておくことは必要不可欠と言えるでしょう。
では、どんな風に書けば魅力的かつ説得力のある志望動機を作成することができるのでしょうか?
今回は、効果的に自分をアピールするために必要なポイントを説明していきます。コツを掴んで、入社したい!という熱意をしっかりと企業に伝えていきましょう。
そもそも志望動機とは
自分がその企業に入りたい理由や、その企業のどのような点に魅力を感じたかを熱意とともに自分の言葉で説明する文章のことです。
とはいえ、ただ書くだけではなく、面接で話す内容との一貫性も求められます。
自分がなぜその会社に入りたいのか、またなぜその仕事に興味を持っているのかをアピールするための要素で、また、自分と企業がどれだけマッチしているかを企業に伝えるための一つの手段でもあります。
その内容を通じて学生自身が企業にふさわしい人物であるかどうかを判断する企業も多く、ここで正しいアピールをすることが内定獲得への近道です。
志望動機がしっかりとしたものであれば、その会社やその仕事に対する理解を深めることにも繋がるので、入社後のモチベーションを高めることにも繋がるでしょう。
実践!わかりやすい志望動機の構成
構成は、大きく3つに分かれます。
企業に熱意をしっかりと伝えるためにも構成はとても大切。ただ単に書くのではなく、読み手を意識した構成で作成していく必要があります。
- 志望理由
まずは一番伝えたい内容である「志望する理由」を記載しましょう。
結論の見えない文章は「何が言いたいのか」を想像しながら読まなくてはなりません。まずは一番伝えたい志望の理由から始めることで、読んでくれる人にとっても後々の内容が入ってきやすくなります。
読み手により伝わりやすくなる工夫をして、伝わりやすい志望動機を目指しましょう。
また、最初に結論を持ってきて説明する方法はPREP法と呼ばれ、ビジネスでの基本のコミュニケーション方法の一つです。
※PREP法
「Point(結論)」
「Reason(理由)」
「Example(実例・具体例)」
「Point(結論)」の順で書く文章作成術
実はこの方法は、履歴書だけでなく、「ESの作成」「面接での受け答え」でも有効な方法。就活の別のシーンでも役立つスキルなので、ぜひ覚えておくことをおすすめします。
- 根拠・エピソード
次は根拠・エピソードを書いていきます。
同じ志望理由をもつ学生は大勢いるかと思いますが、このポイントによって自分の理由にオリジナリティを産むことができます。
その際に意識したいのは、その学生からイメージできる内容かどうかというところです。背景と根拠がしっかり関連しているか・・という点に気をつけて作成していきましょう。
根拠となるエピソードがない志望動機は感想や意欲でしかなく、誰にでも話せる内容と捉えられてしまいます。
企業が受け入れられる内容かどうか・・というところを意識して作成してみると良いでしょう。
- 入社への意気込み
締めの言葉として入社への意気込みを記載することで、内容に一貫性が生まれます。
エピソード・根拠のフェーズで使用した経験の中で学んだことを、入社後どのように活かしていくかを盛り込んでみましょう。
意気込みを伝えることで、採用担当者は「どのようにして貢献してくれるのか、成果を出せる人材かどうか・・など、学生に対してイメージをすることができます。
人事担当者が見ているポイントとは?
そもそも企業は新卒採用において、企業は志望動機の何を見ているのでしょう。
企業が志望動機から知ろうとしていることや、志望動機を書く際の注意点を解説していきます。
- 企業に魅力を感じている理由
まず大事なのは「企業の何に魅力を感じているか」という点です。
一つの業界の中には多数の企業が存在しています。その中でも、「なぜ」自社を選んだのか、というポイントは、企業が注目しているポイントの一つといえます。
業界が同じだったとしても、その企業ごとにそれぞれの特徴があり、例えば社員の特徴や方向性、社風を含め、多くの箇所が異なります。
そのため、企業は志望動機を通して、学生が自社の何に魅力を感じているのか、そしてなぜ魅力に感じたのかを知りたいのです。
また、企業に対して魅力を感じた理由には、その人の価値観や判断基準が必ず関係しています。そこに至った背景や経緯から、学生本人の素質も企業はチェックしています。
- 企業に入ってから実現したいことは何か
企業は志望動機を通して、入社後の展望や実現したいことにも注目しています。
すなわちそれは、入社後に活躍できるのか?という部分の見極めにも関連しているということです。
どんな業務を経験したいのか、また入社して活躍することで、どんな社会を実現したいのか・・。これらの質問は就活の中ではありふれた内容になっていると思いますが、企業にとっては学生を判断するためにも、重要な項目の一つです。
その部分が入っていない志望動機からは入社の目的が不明瞭と捉えられてしまいます。
実現したいことへの思いや熱量が感じられない学生は、活躍するイメージが湧きづらいもの。
入社後に活躍できるかどうかをチェックするためにも、志望動機は欠かせない項目の一つと言えるでしょう。
志望動機を作成する際の注意点・コツ
志望動機を作成するときにはいくつかルールがあり、その書き方一つで相手への伝わり方が変わってきます。
ただ記入していけば良いのではなく、ビジネスにおけるルールに沿って適切に記入していく必要があること、また、盛り込んだ方が良い内容がある・・ということも合わせて覚えておきましょう。
- 最低8割以上埋める
余白が目立つと、「この学生はあまり志望度が高くないのではないか」という印象を受けてしまいます。
どうしても8割に到達しない・・という人は内容を膨らませていく工夫が必要です。
背景や経緯を丁寧に述べたり、記載するエピソードを膨らませたり。すでに書いてある情報をより具体的に記載していくなどの方法があります。
- 書き言葉で書くこと
ビジネス文書では話し言葉と書き言葉が異なります。履歴書で記載する文章は書き言葉を使用するように注意する必要があります。
特に、御社・御行・・などは面接でよく使われる言葉の一つで、履歴書などの文書でも間違って使用してしまうことがあるので、注意しておきましょう。
- 企業が注目してほしいと思っているポイントを押さえる
企業には、それぞれ「魅力に感じてほしい」というポイントがあります。
それは例えば、企業が掲げている理念や大きな目標など、その時々によって変わるものもあるかもしれません。
それらを企業が発信しているところから読み取り、志望動機の中に盛り込んでいきましょう。社風や文化など、できるだけ企業の不変的な部分に焦点を当てた内容にすることがおすすめです。
説得力のある志望動機で企業にアピールしよう
志望動機は内定を獲得するために必要な第一関門の一つです。
自分の軸と、企業の求める人材の交わるところを見つけて、内容を自分で理解してから言語化することで、相手が納得して受け入れることのできる志望動機が完成します。
魅力的で説得力のある志望動機の作成を行い、履歴書を完成させるようにしましょう。
就職活動で使用するESも自己PRも志望動機も、実際は「就活の軸」が全てに影響しています。
今回は志望動機に絞った解説を行いましたが、明確な志望動機を固めるにはまず企業研究・業界研究が必要であり、そのためには自己分析も必要です。
ジョブティスカウトでは、アドバイザーが自己分析や志望動機作成のお手伝いも行っています。
一度アドバイザーとの面談でじっくり自己分析を行ってみることもおすすめです。