【これだけは知っておけ】グループディスカッションとは?その基本

夏のインターンシップに参加するための選考でグループディスカッションを受けることが増えました。でもいまいちコツが掴めない、どんな振る舞いをすればいいの…?

それもそうだし、企業の人に見られていると思うと緊張するよなー
企業の人達は、グループディスカッションで何を見てどう評価しているんだろう?

いい視点だね。今回の記事では、そもそもグループディスカッションって何?というところから、グループディスカッションの流れや、企業の人達の評価ポイントなどを解説していくよ。23卒のみんなにとって有益な情報になること間違いなしだからぜひ読んでいってね!

1.グループディスカッションとは

グループディスカッション(GD)とは、新卒採用の際に様々な企業で利用されている選考方式の一つです。

参加者を3人〜10人程度のグループに分け、与えた問いに対する答えや課題に対する解決策を議論する過程を審査するもので、20〜60分程度で行われるものが主流です。

一度に多くの参加者の評価が可能なため効率的であるほか、入社後もかならず訪れるであろうグループでの取り組み方や姿勢を見られるという面で、この選考方式を採用している企業は数多くあります。

2.グループディスカッションの流れ

グループディスカッションは毎回同じテーマで行われるわけではありませんが、その流れはどんなテーマであってもある程度決まっています。そして、就活生の中でその流れはある程度共通認識として存在しています。ですから、これを知っていないとグループの流れに置いてけぼりにされてしまい、うまくパフォーマンスが発揮できない、なんてこともあり得るのです。そうならないためにも改めてここで確認しておきましょう。

①テーマや制限時間、ルールが与えられる

当然ですが、グループディスカッションにはテーマ(問や課題)が存在します。

グループディスカッション開始前に、企業の担当の方からこのテーマが与えられ、その他制限時間やルールなどの説明もあるでしょう。

この段階でのポイントは、テーマが与えられた瞬間から話し合いの流れや議論の方向性をイメージしておくこと。そうすることで気後れせずにグループでの話し合いに参加できることに加え、グループの目指す方向をある程度導く動きができるようになります。

②グループ内での簡単な自己紹介

いよいよグループに分かれてディスカッションがスタートします。多くの場合、まずはじめに、グループ内のメンバーの雰囲気を掴むために簡単な自己紹介をします。議論の時間も限られているため本当に簡単な紹介になることが多いですが、声のトーンや話し方によって自分の印象を与えられると良いでしょう。

③役割やタイムスケジュール決め

役割やタイムスケジュールの決定は早めの段階で行うことが多いです。なぜなら、これを最初の段階で決めておかないと、役割が曖昧なまま効率の悪い議論になったり、時間の意識が欠如した緩んだ話し合いになってしまう可能性があるからです。

主な役割は、

  • リーダー:メンバーの意見をまとめながら、議論を前に進めていく役割。積極性やリーダーシップをアピールできる一方、印象に残りやすい役割であるため振る舞いには注意が必要。
  • ファシリテーター:周りに気を配りながらメンバーに意見を求めたり、議論の方向性を指し示す役割。役回り上リーダーが兼任することが多い。寡黙なメンバーにも話を振るなどの配慮も必要。
  • タイムキーパー:グループの議論の時間管理をする役割。時間内に結論を出すために必須の役割であり、議論全体における進捗を常に把握している必要がある。
  • 書記:グループの議論の内容をドキュメントにまとめる役割。メンバーが見返したときにわかりやすい、構成の整ったものを作れると貢献度が高い。
  • 発表者:グループでの結論や議論の内容を整理して発表する役割。抜けもれなく要点のまとまった発表ができるかどうかが鍵となる。この段階ではなく発表前に決めることも。

です。

④テーマ(問や課題)の定義、前提確認

役割がある程度決まったら(もしくは同時進行で)、テーマの定義や前提確認を行います。これは、議論がバラバラの方向に散らばってしまわないように、グループ内でテーマに対する共通認識をつくるためのものです。与えられた段階のテーマでは曖昧な部分が多く、議論が深まらない可能性が高いので、議論が始まったら前提確認をすることは必須と言えるでしょう。

⑤アイディア出しや議論の深堀り

前提確認完了後、テーマに対する答えに向かうための議論の深堀りを行います。④までは発言の回数やグループへの貢献度に多少差が出てしまうこともありますが、この段階ではメンバーそれぞれが意見を言い合い、一人ひとりがおよそ均等に貢献するのが理想でしょう。具体的な議論の内容や進め方はテーマによって異なります。

⑥結論を導き出す

議論も後半になってくると、テーマに対する答えを導出しなければなりません。⑤で話し合った内容をいかに収束させて答えを導き出すか。いくら議論の過程が良かったとしても、まとめが駆け足になったり曖昧になったりしてしまっては元も子もありません。グループで協力してしっかりとまとめ上げましょう。

⑦発表

グループディスカッションにおける発表は、ある場合とない場合がありますが、ある場合は発表者の力の見せ所となるでしょう。ここから逆算して考えて、議論をしっかり把握できており、順序立てて話せそうな人を発表者にすることが大切です。

3.グループディスカッションのテーマ例

グループディスカッションには様々なテーマが出てきます。業界や企業によって大きく変わる場合も多くあります。その中でもグループディスカッションは、大きく5つのタイプに分かれます。それぞれのパターンの特徴をしっかりと把握し、対策してみて下さい。

抽象的テーマ型(例:「日本はカジノを導入すべきか」)

このタイプのグループディスカッションは、答えの無い(考え方や価値観によって異なる)抽象的な問いに対してグループで一つの結論を出すものです。

抽象的テーマ型の場合、前提条件をチーム内で丁寧にすり合わせることが何より大切になってきます。

さらに、このグループディスカッションでは結論に比べて、過程が主に重要視されるようです。抽象的な問いであることから、答えは何でもよいのですが、その結論をいかに論理的に導き出したかが重要なのです。

課題解決型(例:iPhoneの売上を伸ばすには)

課題解決型のグループディスカッションはその名の通り、与えられた課題に対して解決策を提示するものです。この手のテーマには現実的なものが多く、答えにも実現可能性が求められます。

課題解決型のグループディスカッションでは、テーマの定義づけの後に現状分析が必要になってきます。そしてその現状を作り出している原因などを議論していく流れになるでしょう。その後、原因を対処するための解決策を議論します。

答えにも実現可能性が求められると言いましたが、アイディア出しの段階では議論を広げるために幅広くアイディアを出し合ってください。

資料読み取り型(例:あるテーマパークの料金を固定にすべきか変動にすべきか)

資料分析型グループディスカッションも、その名の通り与えられた資料を分析した上で問に対して最善の答えを導いていくグループディスカッションです。課題解決型とも似ていますが、資料読み取り型の場合、結論や答えの根拠を資料中から活用する必要があります。

課題解決型と同様、定義づけ、現状分析、原因の特定、アイディア出し・吟味の順に進めていくのが理想です。

また、資料読み取り型の場合、資料にデータが載っていないものや、根拠が曖昧な部分のある結論を出してしまうとそれだけでマイナスポイントになってしまう可能性もあるので気をつけましょう。

ディベート型(例:首都機能を移転させるべきか否か)

このグループディスカッションは、賛成か反対など、一人ひとりに明らかな立場が与えられた上で議論する形のグループディスカッションです。

ディベート型グループディスカッションで最も重要なのが、判断の基準決めです。自身の立場に有利な判断基準の設定をすることができれば、有利に議論をすすめることができるでしょう。

その他特別型(フェルミ推定型、ケーススタディ型)

その他のグループディスカッションの形式として、フェルミ推定型やケーススタディ型といった特別なものもあります。これらの形式はかなり珍しいケースであるため、これと言った定石などはありませんが、グループのメンバーと協力して知恵を出していくという意味では他のタイプと変わらないのかもしれません。

4.グループディスカッションで見られていること

グループディスカッションには様々なタイプが有りましたが、グループディスカッションの中で、企業の人たちは参加者のどんな部分を評価しているのでしょうか。

この答えは主に4つあります。

積極性

まずは積極性です。

いかに積極的に発言をして議論を進めているか。議論が滞ったときに誰が率先して声を上げるか。これらは人事の人たちがよく見ているポイントだと言えます。

恥ずかしがらずに自信を持って声を上げることが、良い評価につながるかもしれません。

協調性・コミュニケーション能力

協調性やコミュニケーション能力も、よく見られているポイントです。

積極性を意識するあまり、他の人の意見に耳を傾けていなかったり、自分ばかりの発言になってしまっている場合は要注意です。

グループディスカッションはあくまでグループでの振る舞いですので、メンバー一人ひとりが活きるような立ち回りをすることが評価につながるでしょう。

論理的思考力

論理的に話し合いを進めることができているか、その論理的な議論のキーマンになっているのは誰か、という点もかなり重要な部分です。

また、グループの進行だけでなく、自分の意見を言う場合にも論理性は必ず意識しましょう。論拠はないけどなんとなくそう思いました、ではマイナス評価になりかねません。

発想力

少し意外ですが、発想力も企業の方が評価するポイントです。

他の人が考えつかないような突拍子もない、でも論拠がしっかりしているアイディアを出せる人はこの部分で評価されやすいでしょう。

日頃から世の中のことに目を配らせながら、様々なアイディアを考える癖をつけることによって、今は発想力に自信がない人でも、いずれ斬新なアイディアで活躍できるようになるかもしれません。

まとめ

今回は、グループディスカッションの基本について、流れ、種類、評価ポイントという3つの視点から解説しました。

これから幾度となくグループディスカッションを行っていくであろうみなさんには特に、「グループ内での自分の役割を意識する」ことを大事にしてほしいと思います。

グループ全体の能力を最大化して、次の選考に進めるグループディスカッションを行っていきましょう。

>納得内定&入社後活躍のために

納得内定&入社後活躍のために

キャリアエッセンス